DAI-SONのアレやコレやソレ

創作ライトノベル、「ハーミット」「愚者の弾丸」「ハーミット2」を掲載。更新停止中です。

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「愚者の弾丸」 EX.15 王たる領域は不可侵

到着した王室の前、扉は開いていた。だからといって迎え入れているという雰囲気は感じず、番兵が柱に張り付いていて重苦しい雰囲気を放っている。だが、なぜか番兵はピクリとも動かない。心音は聞こえるのに動こうとしないのだ。王には微動だにすることも許…

「愚者の弾丸」 EX.14 信じる者は救われず信じられた者が彼らを救う

マーロゥ「それでは第一問!!」この部屋にはものが少ないせいか、やたらと声が響き渡る。案外、そんな些細なことがプレッシャーになってしまうものなのだ。マーロゥ「王が愛した姫はひとりである・・・マルかバツか!!」千代「それはマルね。代わりがきくのなら気…

「愚者の弾丸」 EX.13 順序と正解

サクリファイス「落ち着いたか?」泣き止んだ番長の顔を伺う。サクリファイス「空気を読めねぇようで悪ぃけどよ、ここが敵の本拠地の真っ只中ってことも忘れないでくれよな。」番長「お前に言われる筋合いはない。」少し鼻声気味ながらも、しゃんとする彼女の…

「愚者の弾丸」 EX.12 言葉は人

時を同じくして、麗は武器庫へとたどり着いた。そこにも刺客は待ち受けていた。それは、肉塊のような巨大な男だった。太った男「トゥへへ・・・ねずぅみが一匹・・・。」麗「悪いが俺は人間だ。」太った男「ふぁ?そんなことぉは、どぉでもよぉし。」敵は、巨大なメ…

「愚者の弾丸」 EX.11 進め!!支援遊撃部隊最前線

敵兵「”ダンプ・ビースト”!!」城に入った途端に手厚い歓迎が視界を覆う。頭はリボルバー、体は黒犬。図体がでかく、上を向けば二階の天井にぶつかってしまうため、吹き抜けになっている中央ホールで使うしかなかったのだなと解る。異形犬「ガルルルルッル!!…

「愚者の弾丸」 EX.10 眩しすぎた太陽

ウロボロスの環。それは絵に描かれたときは自らの尻尾を噛む蛇の姿を描かれる。永遠にたどり着くことのない結末。堂々巡り。無限の矛盾。千代は人を殺すことを否定しておきながら、仲間を殺されることを仕方ないと目をつむった。しかし、仲間の命が尊いと自…

「愚者の弾丸」 EX.9 欠けたダイヤモンド

千代「どうしてわかってくれないの・・・?」手を振りほどかれた番長はそれ以上は何も言わずに地下室を後にした。それに続いて、その仲間も次々と部屋を出る。千代「仲間だとか敵だとか、そんなので命の価値を測るなんておかしいよ・・・。」枷檻「番長の言い分だっ…