DAI-SONのアレやコレやソレ

創作ライトノベル、「ハーミット」「愚者の弾丸」「ハーミット2」を掲載。更新停止中です。

「ハーミット外伝」 日常と紙切れと黄金の夢

榎「はぁ~、もうクタクタ…。ラーメン食べたーい」
セイラ「だからなぁ、それじゃあダイエットの意味無いだろって…。」
真姫「ちゃんと頑張ってるからこそ持続しないと」
部活のあと、3人は他愛もない話をしながら下校していた。
ここ最近は大きな事件もなく、まともに学生らしく部活に励んでいた。
今ここにあるのは、千代が欲しかった、平和な日常なのである。
榎「あれ、ベンチになにか引っ掛かってる。」
セイラ「おいおい、ここで座ったら立てなくなるぞ 」
榎「違うって。」
榎はベンチに引っ掛かっていた紙切れを引っ張り出す。
真姫「宝くじだねぇ。」
セイラ「ああ、運が良ければ300円になるな。」
榎「調べてみるね。」
榎はスマホを取りだし、サイトを開く。
真姫「当たればラーメン食べれるね~」
セイラ「いや、300円じゃ足らんだろ…。」
真姫「早瀬川先輩のところならまけてくれるでしょ」
セイラ「先輩だって商売だろ…。」
真姫「で、どう?」
榎「当たった…。」
セイラ「おお、じゃあ早速銀行に…。」
榎の肩に手をかけたセイラは榎が震えていることに気づいた。
セイラ「ど、どうした?」
榎「2等…。キャリーオーバー含め…。」
3人「い、一億ぅぅぅうううう?????!!!!!!」
全員に高揚感と緊張感の混じった汗が吹き出る。
セイラ「おお落ち着け、期限を確認するんだ。回がトンでる事なんてザラだ。」
榎「期限もなにも、先週末お父さんが10枚だけ買ったやつと同じやつだよ…。」
真姫「じゃあ、正真正銘…?」
セイラは周りに人が居ないか見渡す。
疲れたサラリーマンがこちらに目もくれず歩いているのみだった。
真姫は、ただガタガタ震えている。
榎「わ、私のだからッ!!」
セイラ「ハァ!?」
反射的に怒ってしまったが、明らかに自分が理不尽だと気付き、それ以上何も言えなくなってしまう。
真姫(榎には悪いけど、セイラの気持ちはよくわかる…。榎ひとりが大金を手にするのは何かムカつく…。)
真姫は持ち前の負けず嫌いが出てしまい、譲れなくなっている。
榎「そ、そうだ!お父さんに連絡しよう!」
セイラ「ダメダァ!」
セイラは榎の手を掴む。
榎「ええっ?」
セイラ「大人ってのは思った以上に俗物だ…。何だかんだ言い訳つけて、子供には分け前が渡ってこない…。お年玉を名目上預かって揉み消す親だっているくらいだからな…。」
榎「じゃ、じゃあ…。ど、どうしよう…。このまま今銀行に…。」
真姫「い、いぃや、待って…。待て…。大人以外で、一番信頼のおける人物は?」
榎「藤原先輩!」
セイラ「そうだ!藤原先輩に連絡だ!」
榎「よし!」
写真、サイトのスクショを添えて、LINEでメッセージを送った。
セイラ「きっ、既読が付いたぞ…。」
千代『wwww』
真姫(草生やしてる場合じゃないんだよぉおおおお!)
千代『交番に届けなさい。それは買った本人の幸せだよ。』
セイラ(こんなときにいい子ぶらないでよ先輩!)
榎『じゃあ、先輩自身が拾ったらどうします?』
真姫(ナイス!やればできるじゃない!)
真姫は小さくガッツポーズをとる。
千代『摩利華ちゃんに渡すかな。お金のプロだし…。』
榎「あーなるほど。」
セイラと真姫はくぅ~っ!と眉間を押さえる。
セイラ「それでいいのか?」
榎「おえぇっ?」
セイラ「折角のチャンスを逃すのか?」
榎「じゃあ今から一人でいくから…。」
セイラ「ぬおおおお待て待て待て」
榎「結局分け前が欲しいだけだよね…。」
セイラ「ウッ!!!!!!」
榎「私のこと頭悪いと思って丸め込もうとしたでしょ…。」
セイラ「ウン」
榎「あーっ!開き直った!絶対分けてあげないからねェーだ!」
真姫「半分だ。」
榎「え?」
真姫は構えていた。戦闘態勢だ。
榎「待って待って、暴力はずるいよ!訴えるよ!」
真姫「ネコババも窃盗だ」
榎「ぐぬぅ…。」
真姫「それに、私たちが間食を我慢させなければ公園は通らなかった。」
榎「そっ、それは…。」
真姫「榎には5000万円、私たちにはひとり2500万円ずつ…。先輩たちには交番に届けたと口裏を合わせる。」
榎「争いは良くないからね…。」
真姫「そう。よくわかってるじゃない。」
セイラ(俗物だ…。ここには俗物しかいない…。)
榎「じゃあ、これから銀行に…。」
みるく「そうはいかないのね。」
セイラ「おぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁあ!!!!!!!!!!!!」
みるくは、"影に潜る能力"を使って、くじ券を奪っていた。
真姫「卑怯な!」
榎「ヒメちゃんが言うの?」
みるく「勘違いしてほしくないことがあるのね。」
みるくは補助バッグの中に、大事そうにくじ券をしまう。
セイラ「この場で勘違いなどあるかぁ!」
みるく「私はお金を受け取るつもりはないのね。」
真姫「ほざけ!」
榎「待って、じゃあ交番に?」
みるくは首を横に振った。
みるく「これは榎ちゃんが見つけたのね。山分けなんてちゃんちゃらおかしいのね。」
セイラ「綺麗事を…。」
榎「いや、しっかりネコババしてるからね。」
セイラはみるくをじり、と睨み付ける。
真姫「ククク…ワーッハッハ!」
みるく「何がおかしいのね?」
真姫は強引に榎のスマホを取り上げた。
真姫「今から、"亜万宮先輩に渡す"約束を取りつけてやる!」
セイラ「なにぃ!狂ったか!」
真姫「これで"盗まれた"とあれば、藤原先輩の捜査の手がかかり、信用問題になる!」
みるく「小癪なぁ~!」
真姫「渡すもんかストーカー女ァ~!」
榎「口悪ー!」
真姫は榎のLINEで、『じゃあ、私もそうします』と送信した。
セイラ「おいおい、それじゃあ誰も何も得られないだろ…。」
真姫「負けるよりマシだよ…。」
セイラ「これだならヒメは…。」
千代からの返信は直ぐに来た。
真姫「…サーティーンワンで待ち合わせ。二年生組が来るって。」

摩利華「ごきげんよう。」
千代「ああ、来た来た。」
枷檻「一年はまだ来てないぜ。」
連絡を受けた二年生組が先にサーティーンワンに集結した。
千代「それにしても驚いたよ。ベンチの隙間から一億円がいきなりドーン!だって。」
枷檻「タダより高いものは無いけどなぁ。」
千代「つまんない喧嘩してないといいんだけど…。」
枷檻はカウンターに行き、注文を始める。
枷檻「いつものでいいぜー。あとフリードリンク4人ぶん。うん。これから来るから。」
サーティーンワンは今やタカナシグループの傘下。
枷檻の庭も同然なのだ。
クレジットカードで会計を済ませ、戻ってくる。
枷檻「ところでよぉ、一億円預かるのはいいけど、そこからどうするんだ?」
千代「仮想通貨にしちゃうとか?無から生まれたあぶく銭だけに」
摩利華「むしろ、仮想通貨の運営会社のクラウドファインディングに参加して、パトロンになるのはどうでしょう。」
千代「ハハハ、金持ちから見れば一億円も現実的な数字か…。」
摩利華「そんなことありませんわよ。プロジェクトを動かす力ほどはありますわ。もっとも、一次金の金額は、長期的に見ると無意味ですけどもね。」
枷檻「投資の場合は金額の大きさよりもパイプと信用だ。個人の貯蓄ならともかく、出資や経営となると、それを続けられるかどうかの方に意味か出てくるんだよなぁ。」
摩利華「それを踏まえての回答がクラウドファインディングですのよ。」
枷檻「わかってるわかってる。スタートアップや単発イベントのための資金収集法だからなぁ。」
千代「?????」
千代の頭は大分参っていた。もう一度説明されればわかるのだが、などと考えていると、榎たちが到着したようだ。
榎「持ってきましたよ~」
千代「オーケー。じゃあ枷檻ちゃんに渡して。」
榎「あれ?亜万宮先輩じゃないんですか?」
千代「宝くじの交換については、未成年が絡むと色々めんどくさくなるんだ。それを省いてもらうため。」
榎「なるほど」
榎はくじ券を枷檻に渡す。
枷檻「ところでよぉ、個人で取ったり山分けしてりってのが無いってことは、実質榎たちは何も得られないわけだけど、それはいいのか?」
セイラ「出来れば山分けしたかったけどな!」
千代は苦笑いする。
枷檻「まぁ、そんなことだろうとは思ったよ。だけど、喧嘩したり、後腐れないようにちゃんと報告した訳だな。」
真姫「ハイ、そうです。」
セイラ(お前が一番喧嘩腰だったくせに…!)
枷檻「で、このお金は本当はこのくじを買ったひとのお金だということに自覚はあるわけだね。」
榎「はい。」
枷檻「本当なら、交番に届けるのが正しいが、名前が書いていないから元々の持ち主を特定するのが難しい。届けるだけ無駄ということで、世のため人のために使おうと考えていたんだよ。」
枷檻はくじ券の裏面をこちらに見せてくる。確かに連絡先の欄は空欄だ。
枷檻「だが、私は見習いと言えど経営者だ。募金と言うのはあまり好きじゃない。」
千代「募金も高額になると、経理団体にちょろまかされるしね…良心を糧にするゴロツキのためにあるお金ではないよね。」
枷檻「そこでだ。マネーロンダリングって知ってるか?」
摩利華「まあ!そんな人聞きの悪い…。」
マネーロンダリングとは、犯罪や麻薬取引などで得た、俗に言う"汚い"お金を"洗浄"することを意味する。
人様のくじ券をバラして手にいれたお金も、決して綺麗なお金ではないという、枷檻の考えである。
枷檻「中身を説明すると、摩利華がその一億円を自慢の腕で投資して、その見返りを使って榎たちに利益を分けるって話だ。」
榎「うわぁ、難しい話になってきた…。」
セイラ「ちょっと待ってくださいッス。それがどう、世のため人のため…なんスか?」
摩利華「投資先が枷檻ちゃんのような、有望な若き経営者だからですわ。近年は若者の貧困が目立ち、社会を動かす力を失いつつある…。その助け船となれれば、世のため人のため、ということですわ。」
枷檻「んで、それに見返りを求めるかは自由だから、お前たちの意思を聞いてから決めようと思ってたんだ。」
千代「でも、聞くまでもなく、見返りは欲しいみたいだね。」
セイラ「お、おう。」
セイラと真姫は、千代の謙虚な姿に、自分たちがいかに浅ましいかを見た。
千代「ま、もし摩利華ちゃんの出資先が失敗しても、文句は言いっこなしだよ。それは約束して。」
榎「先輩が言うなら…。」

こうして、一億円の行方は決まった。



…かに思えた。
摩利華は家に帰ると、一人部屋で思い悩んだ。
摩利華「はあ…。強がりましたけど、一億円って大きい額ですわよね…。」
ベッドに座り、指でのの字を書いている。
摩利華「確かに、目をつけていた投資先はいくつか有りますわ…。でも、出来るなら千代ちゃんの為に使いたい…。」
枷檻から、銀行で小切手に変換したとLINEが来た。
摩利華「い、いけませんわ!人様のお金ですもの、私欲になどと…。」
頭を抱えていると。影が延びて、みるくがその姿を現した。
みるく「へー…そんなこと考えてたのね?」
摩利華「な、何ですの?私だって菩薩ではありませんのよ!」
誰もいないと思っているプライベートな空間に、突然人が現れると、知っている人でも動揺する。心臓に悪いものだ。
みるく「怒ってなんていないのね。むしろ、私も同じ気持ちなのね。」
摩利華「と、いいますと?」
みるく「私は榎ちゃんに一億円がわたるべきだと考えてたのね。だって、一番最初に見つけたのね。」
摩利華「で、どうするおつもりで?」
みるく「見返りの分け前のうち、榎ちゃんのぶんを多くしてほしいのね。」
摩利華「それでみんなが納得するかしら?」
みるく「断ったら、今から小切手を破棄しに行くのね。」
摩利華「!!」
摩利華は枷檻に、『小切手の両面の写真を納めておいて』と返信した。
みるく「隠すよう伝えたところで無駄なのね。金庫なんかに密閉されていれば私の能力の餌食なのね。」
摩利華は次に、『小切手の端を千切って千代ちゃんに渡すこと』と返信した。
みるく「受諾か破棄か、答えるのね!」
摩利華「こんな真似は止しなさい!みっともなくってよ!」
みるく「交渉決裂…。」
みるくは影の中に消えて行く。

枷檻「なにぃ?みるくの奴がぁ?」
千代「めんどくさいことしてくれるよね…。」
二人はうんざりしてのけぞっていた。
枷檻「てか、何で摩利華はこんな指示を?」
千代「どれどれ」
枷檻はLINEのログを千代に見せる。
千代「あーなるほどね。」
枷檻「何かわかったのか?」
千代「心当たりが一人。」

スマホと連動させておいた警報が鳴ったので来て見たら、金庫は空になっていた。
だが、摩利華の指示通り、端を千切った後だったため、計算通りだった。
枷檻「こっからどうすんだ?」
千代「白樺女子高へゴーだよ。」
枷檻「あっ、なるほど。」

白樺女子高へ赴き、ジョゼットを呼び出した。
何やらまた揉め事の仲裁に入っているようだったが、その事案を引き継いで来てくれた。
そっけない態度をとる人間だが、何かと付き合いはいいのだ。
ジョゼット「事件か?」
千代「今回はちょっと事情が違うんだ」
ジョゼット「あ?」
枷檻「"直して"もらいたいものがある。」
ジョゼット「あー、元々の形を知らないものは直せないと、普段から言ってるよなぁ?」
枷檻「まぁまぁ見てくれよ」
枷檻は千切った小切手と、小切手の写真を見せる。
ジョゼット「なるほど。紙なら写真でもなんとかなりそうだ。考えたな。」
ジョゼットは小切手の破片を受け取ると、すぐさま能力『ジャスティス』を出した。
ジョゼット「『ジャスティス』!写真の通りにこの紙切れを"直せ"!」
ジャスティス』が小切手を破片に触れると、何処からともなく、細かく裁断された小切手が集まってくる。
ジョゼット「燃やされてなくてよかったな。消し炭になってたら無理だったところだ。」
千代「これにて一件落着だね。」
枷檻が小切手を受け取ろうとすると、ジョゼットは小切手を引っ込めた。
ジョゼット「ところでよぉ、これ、小切手だよな。何の金だ?」
枷檻「サインがあるだろ。うちの会社の金だ。」
ジョゼット「だったら何でこんなシチュエーションになるんだ。写真に納めてここに持ってくるなんて、裁断されるのを予期していたようだ。」
枷檻「何だっていいだろ。会社の事情なんだ。」
ジョゼット「協力者に向かって何だっていいだろは無いだろう。別に金を寄越せといってる訳じゃない。裁断されるような金の出所を知りたいんだ。」
流石『正義』の能力を持つものは伊達じゃない。ヒーローにはヒーローの嗅覚があるのだ。
千代「正直に言おうよ。」
枷檻「っしゃあねぇなぁ~。」
二人は事のかくかくしかじかを話した。
ジョゼット「何ィ?拾い物の宝くじだと?そりゃ交番に届けるのが普通だろう。」
千代「それ私が最初に言ったんだけど…。」
ジョゼット「それでよかったんだ。これは言う通りネコババさ。」
枷檻「でもよぉ、榎が見つけなきゃ、一億円は雨に濡れてぐずぐずになってたんだぞ?」
ジョゼット「で?」
枷檻「で?って…。」
ジョゼット「私は悪事に荷担するつもりはない。よって…。」
ジャスティス』は小切手を持って、射程範囲限界まで上空に飛び上がる。
枷檻「おい!何すんだ!」
ジョゼット「元通りに、道端に落としておく。」
小切手はひらひらと空を舞った。
千代「確かにジョジョの正義は正しいと思うけど…一億円だよ?これっぽちも欲しいとは思わないの?」
ジョゼット「自分で買った宝くじならな。」
枷檻「マジか~、鉄の女~…。」
枷檻は膝から崩れ落ちる。
千代「待って。諦めるのはまだ早いよ。」
枷檻「あんな紙切れどうやって探せば…ん?探す?」
千代「私の"真実に辿り着く能力"で探せば…。」
枷檻「今すぐいくぞー!」

その後、小一時間心当たりの場所を探したが、小切手が見つかることはなかった。
千代「諦めなければ結果は出る!」
枷檻「千代だけが便りだぜー!」
公園の草むらを探っていると、マリが通りかかった。
マリ「何してるんですか先輩」
枷檻「探し物だよ見りゃわかんだろ。」
マリ「何を探してるんですか、手伝いますよ。」
千代「小切手だよ小切手~」
マリ「あ、もしかして一億円の?」
枷檻「知ってんのか!」
枷檻はマリの肩を掴む。
マリ「い、いやぁ、タカナシグループってサインと、連絡先が書いてあったんで、電話して、小鳥遊先輩のお父さんに持っていってもらったばかりで…。」
枷檻「ア゛ーーーーーッ!親父の名義使ったばっかりにー!」
マリ「ええっ!?何か間違ってました?」
枷檻「親父に電話しねぇと…。」
枷檻は慌ててスマホを取りだし、父親に電話を掛ける。
マリ「怒ると怖いんですか?」
千代「ハハハ、それとは違う事情なんだけど…。幸せになれないから聞かない方がいいと思うよ。」
マリ「マジですか?そういうことならお任せしまーす。さいならー」
マリはひきつった笑いでそそくさと去っていった。
マリを見送ると、枷檻は通話を終えていた。
千代「で、お父さんは何て?」
枷檻「正直に話したら一家の恥だって言われたー…。」
千代「すごく申し訳無い…!」
枷檻「でも、使い道についても説明したら、なんとか納得してもらえたぜ。」
千代「そか。やっと終わった~。」
千代はブランコに座る。
猫背になり、キーコーと揺られる。
千代「欲をかくとろくな目に逢わないねぇ。」
枷檻「それがなんで私たちに回ってくるんだか。」

そして、無事に一億円は摩利華の専用の口座に振り込まれ、みるくは千代に一発殴られた。

おしまい。