「愚者の弾丸」 EX.── とある海洋冒険家の手記
※これはおまけです。読まなくても特にストーリーに支障はありません。※
19XX年 7月22日
広い海、ただ一匹だけ、ひときわ巨大な鮫がいた。
鮫は、片目がつぶれていた。
近辺の港町の人々の話をきくと、その鮫は、金銀財宝や、可憐な乙女に目がなかったそうで、船に余分な贅沢品を乗せていると、たちまち襲ってきたそうだ。
自分は、その災厄ともよべるものを捕獲、および駆除するために、船を出した。
その結果は見事に成功。
腹を捌くと、今まで溜め込んだであろう金銀財宝が体の中に貯まっていた。
その金品は、町の人々に返還されたが、持ち主が見つからなかったものもあったため、のこりは報酬として自分に渡された。
しかし、自分も個人で動いているわけではないため、その金品は財団へ寄付することにした。
長く海を旅していれば、おかしな事にはよく出くわすが、この件はとりわけ奇妙だった。
とりあえず、この件は長引かずにすんだことだけは喜ぶべきだろう。
事象の終結をここに記し、報告する。